■時価総額10兆企業、ブロックチェーン事業は速度戦
■仮想通貨「LINK」公開
■ユーザーリワードでグローバル的に成長
■今月取引所上場後、価格が成否左右
仮想通貨を発行した大手企業が登場した。韓国大手IT企業NAVERの子会社LINEだ。仮想通貨に対するイメージがよくない状況で大手企業が仮想通貨を発行したことは、韓国だけではなく世界的にも珍しいケース。
同社は、今年8月31日独自開発した仮想通貨「LINK」を公式にリリースした。
LINKは、同社が提供するサービスを利用する対価として提供される「ユーザーリワード(user reward)」の概念の仮想通貨だ。
最初にLINKを配布するサービスは、来年同社が7月シンガポールで公開した仮想通貨取引所Bitbox。
同社は、今月4日からBitboxで仮想通貨を取引するユーザーに取引金額の0.1%に当るLINK(1LINK=5米ドル)を配布した。
LINKは、今後リリースされるDappだけではなくコンテンツ・ゲームなど、さまざまなサービスで決済・リワードできる手段として活用される予定。
■ポイントではなく仮想通貨?
既存のLINEポイントと仮想通貨LINKは何が違うのか?
ユーザーから見ると、仮想通貨は需要・供給の法則によって価値が変動し取引所で売買することができる。
LINKに価値があると考える人々がLINKをもらうため同社のDappを使用する。LINKの価値が高まる度、より多くの人々がLINKをもらうため同社のDappを使用する。ユーザーが増える度Dappのサービスはより活性化されて、また、LINKの価値を高める好循環となる。
同社の関係者は、「サービスを開始してから2年間の成果を比べて見るとsteemitがmediumよりユーザー獲得数・コンテンツ寄与度の面で2倍多かった。仮想通貨は、新規ユーザーを獲得する最も確実な方法。」とコメントした。
■ノーベル経済学賞受賞者が注目するスマートコントラクト
仮想通貨は「プログラミングできるお金(programmable money)」とも呼ばれている。設定した条件を満たす場合、自動的に仮想通貨を送金する、コーディングすることができる。これがブロックチェーンの「スマートコントラクト(smart contract)」。
実は、仮想通貨でなくてもこのようなコーディングはすでに存在している。オンラインショッピングモールでイベントに参加したユーザーにポイントを配布したりオンラインゲームでミッションをクリアしたらゲームポイントを配布することと同じ原理だ。
しかし、スマートコントラクトが特別な理由は、分散化されたブロックチェーン技術によってゲーム提供者が勝手にプログラムを修正することができないという点だ。
■仮想通貨・取引所・Dapp、すべてを有しているLINEのチャレンジ
日本・タイ・インドネシア・台湾で成功した同社の月間利用者数は、約2億人。世界メッセンジャーサービスのなかでは8位。世界各国のユーザーを獲得しているFacebookや中国のWeChatなどのサービスは、より上位に名を連ねている。同社のブロックチェーンは、前述した企業を狙う。
同社がブロックチェーン専門の子会社「Unblock」を立ち上げたのは昨年4月。
ブロックチェーン事業を本格化してわずか5か月で仮想通貨・取引所・Dappを揃えた。世界的にも前例がない戦略。
今回のチャレンジの成否は、価格にかかっている。同社は、今月内にLINKをBitboxに上場する計画。
合計10億のLINKを随時発行する予定。8億個がユーザーリワードで、残り2億個は同社の予備費で使用する。
現在が1LINK=5米ドルで配布しているが、取引所に上場した後のLINKの価格は市場が決める。
価格が下落すればLINKを活用して新規ユーザーを獲得することは難しい。
LINKの価格が維持されたり増加するためにはLINKで利用できるDappやサービスがユーザーからその価値を認めてもらわなければならない。
同社は、すでにメッセンジャーだけではなく、ニュース・ゲーム・リアルタイム中継・ショッピング・決済などさまざまなサービスを提供している。
LINKの配布を開始して、これまで注目をもらえなかったBitboxの取引量が世界5位まで上がった。
LINKを発表した直後同社は、1兆5000億ウォン(1兆500億円)規模の資金調達をすることに成功した。
スタートは良いかもしれないがブロックチェーン業界では初めての試みなので今後の動向が注目される。
______________
引用記事:https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=105&oid=028&aid=0002425617
(「NAVER・LINE「仮想通貨実験」Facebook・WeChat狙う」『The Hankyoreh』2018年9月18日の記事)
______________
翻訳:元
0コメント