ロシアのスタートアップ企業「SONM(ソン)」クリプトIaaS公開



ブロックチェーンベースの脱中央集権化コンピューティングサービス公開

◆ロシア・SONM社「クリプトIaaS」を公開

世界各国のコンピューターを繋いでスーパーコンピューターに作ろうというアイデアが、ブロックチェーンの技術上で次第に現実化しつつある。保有しているコンピューティングリソースを他の参加者と共有・提供してより大きな演算能力を活用する一種の「コンピューター系」が、様々なところから登場している。


SONM」の共同代表兼最高マーケティング責任者(CMO)アレクセイ・アントーノフは、最近自社のブロックチェーンベースの脱中央集権化コンピューティングサービス「クリプトIaaS」を公開した



◆昨年200万ドルの投資を誘致して、ICOを完了

「SONM」は、ロシアのモスクワで設立されたスタートアップ企業で分散型グローバルフォグコンピューティングプラットフォームディベロッパーだ。SONMは、タスクと結果認証の割り当てを、比例的に行われたシステムの計算処理の支払いに提供する暗号プロトコルに基づいている。


昨年4200万ドルの投資を誘致して、ICOを完了した。


SONMのクリプトIaaSは、全世界のPC・サーバーなどの支援をブロックチェーンで繋いで性能の高いコンピューティングリソースを提供するサービスである。


昨年、テストバージョンを初公開した。これまでのクラウドのIaaSのようにCPU、GPU、HDD、RAM、ネットワークなどのすべてのコンピューティングインフラのリソースを提供する。



◆利用した分だけトークンをもらえる

ドック(Dock)の互換性を保証し、必要な分だけ使って簡単にサービス容量を拡張することもできる。ユーザーはSONMのソフトウェアを自分のコンピューターやサーバーに設置してブロックチェーンネットワーク上にリソースを提供し、他人のクリプトを利用すればその対価としてSNMという仮想通貨をもらうことができる。一種のコンピューティングリソースの共有マーケットだ。


アントーノフCMOは、「SONMのプラットフォームにユーザーのハードウェアを繋いでエージェントを設置すれば、アイドル状態(=インターネットに接続している状態で何も通信が行われていない)のすべてのコンピューターが全世界で必要な誰かに提供して収益を得ることができる。一般的なタスクを分散型コンピューティングプラットフォームで使うこともできるし、サイド・チェーインやマスターノードを通じて作業すれば取引費用を0に近いところまで削減できる。」と説明した。



ユーザーは、「SONM」が提供したコンピューティングリソースでビデオレンダリング/アプリ/ウェブホスティング/科学的な計算/データストレージ/マシンランニングなどの作業ができる。



イーサリアム基盤でAWS(アマゾンウェブサービス)より5~10倍安くサービスを提供

このプラットフォームはSONMコア、SONM GUI、 SONMブロックチェーンなど大きく3つで構成される。SONMコアの ボットがアイドル状態のコンピューティングリソースを見つけ出して最適な値段を提案する。ブロックチェーンに最適化されたデータウェアハウスを含めているので複雑なデータを読み込むとき、スピードが落ちるのを防ぐことができる。ブロックチェーンはイーサリアムを基にする。



「SONM」は、自社のサービスを「フォグコンピューティングプラットフォーム」の概念で説明する。世界各国で存在するアイドル状態のコンピューティングリソースを見つけ出してリソースの無駄遣いを減らすという説明だ。



アントーノフCMOは、「フォグコンピューティングに携帯やノートパソコン、電子レンジまで対象になるが、現実的にGPUを搭載した、ある程度の性能を持ったサーバーやコンピューターが対象となる。工場または商業施設を持った企業のコンピューティングの活用度は5~7%だけである。このような多くのアイドル状態のコンピューターなどを共有すれば5~10倍の収益を得ることができる。」と語った。



「SONM」は、クリプトIaasの経済的価値を強調し、AWS(アマゾンウェブサービス)より5~10倍安いと主張した。他人のコンピューターを活用すると同時に自分のコンピューターリソースも提供すれば収益を得ることができることも加えてコメントした。



アイドル状態のコンピュータをオートで見つけ出して収益化

◆評価システムの導入/トークンによる罰金制度も実地

「SONM」はブロックチェーンネットワークを作成する以外にコンピューティングリソースを自動的に見つけ出して収益化できるようにする共有マーケットプラットフォームを持っているところも強調した。


クリプトIaasで活用されるすべてのデータは暗号化し保護される。リソース提供者の信頼性を判断する「評判システム」でサービスの信頼性を保証する。


アントーノフCMOは、「作業する前にコンピューティングパワー提供者の側からSONMにトークンを預けて置くことで何かルールを違反やトラブルを起こしたら預けて置いたトークンをSONMが回収するなどの罰金制度を実施する。技術的にデータをすごく小さ単位にしてハードウェアを持った人がデータの活用ができなくなる仕組みとなっている。」と説明した。



◆世界中20か所以上で開発が進む

「SONM」のようにブロックチェーンで世界中のアイドル状態のコンピューティングリソースを繋いでスーパーコンピューターにする試みが活発に行われている。ブロックチェーン分野だけでも「SONM」と似た概念で動く企業が20か所以上という。



これについてアントーノフCMOは、「我々が事業を始めたときに分散型コンピューターを作る3番目の企業だった。現在は、我々より先に始めた2社よりも技術的には優れていると確信する。


しかし、様々なブロックチェーン関連の脱中央集権化コンピュータープロジェクトは解決しようとする問題や実行可能な作業がそれぞれ異なる。」などと発言した。


◆韓国への参入

アントーノフ氏は、「SONMのクリプトIaaSは、クラウドとは全く違うプラットフォームではなく相互補完的である。コンピューティングパワーの脱中央集権化のために新しい支払方法で効率を高めることが我々のビジネスと技術の核心だ。」と強調した。


また「まだ知られていないコンピューティングリソースの共有サービスがより多くのリソースの獲得ができたらより早いスピードで成長すると思う。そうするためには影響力のあるコミュニティーが必要だ。


そして韓国のビジネスに参入して我々の代行として作業する人材を採用した。ただのコインの取引だけではなくて実際にプラットフォームを使いながら積極的にフィードバックしてくれる多数のユーザーを韓国で獲得し強力なSONMコミュニティーを期待している。」とコメントした。


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引用記事:https://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=105&oid=092&aid=0002142642

(「ロシアのスタートアップ企業「SONM(ソン)」「クリプトIaaS」公開」『NetKorea』2018年07月26日の記事)

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